■あられ組治具
蟻組治具を買おうと調べていたのですが、安価なものは厚みが薄い板には適さないようです。
あられ組治具なら結構単純な構造なので自作できそうだと思い付きました。
幅20mmのあられ組継ぎ治具です。
幅30cmまで加工できます。治具ベースの幅は40cmです。
テンプレートは5.5ミリ シナ合板。 (大きめの板を準備し、後で必要な寸法にカットします。)
テンプレートの製作には0.1〜0.2mmレベルの精密な加工が必要です。(あとで分かったことですが・・)
必要な道具は ・システムバークランプ オフコーポレーションより発売されています。 ・ストッパー システムバークランプに、任意の位置で固定することができます。 ※ システムバークランプとストッパーは他のものでも代用できると思います。 ・スペーサー 18mm、22mm ・あて木 ・クランプ ・トリマー(6ミリ ストレートビット)
20mmのあられ組の為に雌24mm+雄16mmの溝がついたテンプレートを作成します。 (トリマーのテンプレートガイドの控え寸法が2mmなのでとなります。)
24mm+16mmの溝がついたテンプレートを造るために18mmと22mmのスペーサーを準備します。
理屈は左図のとおりです。
実は24mmと16mmのスペーサーを準備して加工し始めましたが、加工後、なんだかおかしいことに気付いて考え直して初めて分かった次第です(・・;)
ストッパー(写真の白い板) スペーサー 18mm スペーサー 22mm あて木
の順に並べ、 ストッパーとあて木を固定します。
手順1) ストッパー に沿ってトリマーで削り進みます。
手順2) 18ミリスペーサーを取り除いてストッパーを移動し、トリマーで削り進みます。
手順2’) これで24mmの溝がカットできます。18mmスペーサー+ストレートビット6mm=24mmという計算になります。
手順3) 22mmスペーサーを取り除き、 ストッパーを移動させます。
手順4) 今度はストッパーを固定したままでスペーサー 18mm、22mm を差し込んであて木を移動します。(これであて木が40mm移動します)
ここから手順1〜4を繰り返すと2本目の溝ができます。
溝の間隔は16mm。 22mmスペーサー − ストレートビット6mm=16mmという計算になります。
完成です。
カッターか小刀で角を丸めます。
いよいよ試し切りです。
治具を加工台に固定します。
トリマーにはテンプレートガイドを付けて加工します。
ルータービットはテンプレートガイドより2mmずつ小さく削れますので24mmのテンプレートに対して20mmの溝が削れます。
深さ12mmまで削ります。
次の2枚は20mmずらす為に20mmのスペーサーをかませてセッティング。
同様に加工します。
一応は加工ができましたが、修正が必要です。
継ぎ手がゆるい:雄と雌の差が0.6mm程度ありました。テンプレートの溝幅の誤差が大きかったようです。
オフセットが足りない。:トリマービットのアールが残ってしまいました。
継ぎ手がゆるい:テープを貼って微調整しました。
オフセットが足りない。: オフセット寸法が5mm以上となるようテンプレートを付け直しました。(テンプレートガイドの控え寸法2mm+ルータービット半径3mm=5mm)
改良結果は後程報告します。
トリマーで削る際に、削り終わりの材料が跳ねるので5.5mm合板をあてて削るとうまくいきます。
■あられ組加工の動画 更新2007.3
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wmv 3'36" 6.06MB
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