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「ねじ」にはたくさんの種類があり、ホームセンターでは迷ってしまう程です。種類によってはビス、スクリューなどとも呼ばれます。 ビス・ナットを中心にJIS規格(日本工業規格)で太さやねじピッチ、公差などが細かく定められています。従って、ビスとナットが違うメーカーであったり古いのものであてもピッタリとはまるはずです。 一方で、日曜大工や木工でおなじみの造作ビスなどはJIS規格がなく、製造メーカーが違うと形状が違う場合もありえるはずなのですが、ホームセンターで見る限りではどれも良く似ています。ただ細かく見るとメーカーが工夫を凝らしたりしていていろんな形状のものが流通しています。 基本的な分類について解説したいと思います。 |
■頭部による分類 |
<JIS規格ねじ頭> JIS規格により、ねじ頭の形や大きさが規定されています。どこの製造メーカーでも形や大きさが同じです。 |
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ナベ | |
トラス | |
皿 | |
丸皿 | |
<JIS規格にないねじ頭> |
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キャップ (六角レンチで締めるねじ) |
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ラッパ | |
皿の仲間 ギザギザがついていて木材にめり込みやすくなっています。私はこのタイプを使用しています。 |
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次に、胴部形態による分類です。 |
■胴部による分類 |
<JIS規格ねじ> |
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<小ねじ>写真はトラス頭 英語でMachine screws。おなじみ「ナット」で止める「ねじ」です。 太さは2ミリ、3ミリ、4ミリ、5ミリなどがあります。 |
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<木ねじ>写真は皿頭 英語でWood screws。胴の部分に一部「ねじ」がありません。通常は木材に金物などを固定する時に使用します。木材と木材を止める時はコーススレッドスクリューのほうが適しています。 太さは2.7、3.1、3.5、3.8、4.1、4.5、4.8、5.1などで、小ねじのようにきりがいい数字じゃないのでとても覚えにくいです。 |
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<タッピンねじ>写真は皿頭 英語でTapping screws。胴の部分全てが「ねじ」になっています。タッピンねじは金属や木材などよろず用途に使用されます。 太さは3.5、4.2、4.5、4.8、5.5などで、木ねじと少し異なっています。 |
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<JIS規格にないねじ> |
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<コーススレッドスクリュー> 英語でCoarse thread screws。Coarseは荒い、Threadはねじです。2x4など米国の建築用として発展してきたものと想像しています。(日本では建築用として釘が主として使用されてきました。日本の建築用として浸透してきたのは10年位前からです。)日本語では「粗目ビス」、「造作ビス」などと呼ばれています。ねじのピッチが粗く、長さが長いものが揃っています木材や合板の固定に最適、日曜大工では定番です。 先割れ(先端に切り込み)があるタイプはドリリング機能で、木材の割れを防ぎます。 太さは3.8、4.2、4.8、5.5などです。 |
最後に、材質による分類です。 |
■材質(表面色)による分類 |
ねじにはなんらかの防錆処理がしてあります。一方、釘は、引き抜き摩擦で保持するので少し位錆びたほうが良いとも考えられ、防錆処理がないのが一般的です。 |
<クロメート>(電気亜鉛めっき有色クロメート処理) クロメートは、鉄(正確には鋼)にめっきを施した材料です。(つまり中身は鉄) 耐食性は屋内での使用レベルです。※耐食性とは錆びにくさのことです。 |
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<ユニクロ>(電気亜鉛めっき光沢クロメート処理) ユニクロは、鉄(正確には鋼)にめっきを施した材料です。(つまり中身は鉄) 耐食性はクロメートよりやや劣ります。 |
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<ステンレス> stainless steelは「汚れない(錆びない)鋼」の意味です。めっきと異なり、中身までステンレス鋼です。屋外へ使用しても錆びることはありませんが、クロメートなどと比べると値段が何倍もします。 ステンレスにはSUS304、SUS430、SUS410などの種類があります。 SUS304は磁石につきませんが、SUS430、SUS410は磁石につきます。 |
ねじJAPANのHPにさらにく詳しい内容がありますので興味のある方はご参考にどうぞ |