■軽量直貼りDLG機 「Black Magic custom-hi」 の飛行日記


 
製作後記

今回の機体は「軽くすれば飛行性能が上がるだろう」と思って取組みました。正確に言うと主翼面積を減らすことで軽量化
し ましたが、結果はそう単純なものではありませんでした。


奥:Black Magic custom-hi (今回製作:ハイアスペクト翼)
手前:Black Magic custom

ファーストインプレションはどうかというと、とにかくランチが高く上がります。また、良い意味でも悪い意味でも舵や挙動が
今までよりも敏感なフィーリングです。

<ランチ>
Black Magic-hiでは、5m位は高く上がるようになりました。高度獲得の要素は2つ

1)主翼抗力の低減
ウィングスパンが同じで主翼面積を低減した関係でハイアスペクト翼となっています。翼弦長が従来より10ミリ程度違うだけ
ですが、主翼抗力が大幅に低減されていると感じます。ランチ時には主翼が大きな抵抗になっているということです。
ついでに言うと、水平・垂直尾翼も空気抵抗となっていると思われます。H師匠の機体ではハイアスペクト翼では、
水平・垂直尾翼も若干小さく作られています。私の場合は、一般の大きさと同じで作りましたが、作り替える機会があれば
一回り小さくしてみたいと思います。

2)重量減の影響
最終的な全備重量210g。目標よりオーバーしましが、手に持った感覚でも明らかに「軽さ」を感じます。重量が軽い分、
リリース時の初速も上がっていると思います。

<翼端形状と新型ポッドはどうだっか?>
Black Magic custom-hiでは、翼端の絞り込みと新型ポッドを試しましたが、この影響は評価できませんでした。
(比較対象がないので)


左:Black Magic custom   右:Black Magic custom-hi (新ポッド)
見た目は 新ポッドの方が抵抗が少なそうですが・・

<重量>
軽量なので、サーマル内での上昇力が優れています。サーマル内での上昇力は翼面荷重よりも、絶対重量が軽いことが
有利なのではないかと思います。

<滑空>
理論上はハイアスペクト翼の方が滑空比が高くなるのですが、明らかに実感するレベルではなく、なんとなく良いかなという
程度でした。(同じ条件の中で交互に飛ばした訳ではないので・・・)

<安定性>
ハイアスペクト翼のせいか?重量のせいか?・・ロール方向にコロコロします。ちょっとした気流の変化でコロッところんで
しまいます。安定性という面では前作(主翼面積21.5dm2)に軍配です。風が強い場合にはこの傾向は顕著です。
この機体をきちんとコントロールするには飛行技術が要りそうです。 (もしくは、強風には向いていないのかも知れません)

※H師匠にテストフライトして頂いたところ、「良く出来ていますよ」との評価を頂きました∩(´∀`)∩ワァイ♪
 

第32回クラフトるうむカップ出場

大会出場は2回目です。今度は自力でランチ・・・と覚悟していたのですが、いざ現場では「投げてもらったらええやん」の言葉に・・・「お願いします」と、覚悟はどこへやら A=´、`=)ゞ

第1Rは新作のハイアスペクト機で参戦
得点は 835 559 1000 919 347 思ったように飛行できない・・
機体のせいか技術のせいか・・
第2Rは風が強くなってきたので前作機に交換
得点は218 1000 306 1000 996 このラウンドはH師匠と同じ組( p_q)!でも1000点2本GET v(。・・。)イエッ♪
第3Rも前作機で出場
得点は682 915 873 339 456 場外が3本もあって、ボロボロでした。

得点の落差が激しすぎます。まだまだ修行が足りませんε-(´・`) フー

今回の大会はとても穏やかな天候でしたが、大サーマルが出現したと思えば、その後は全員が1分以下で降りてくる大シンクがきたり、と変化が激しいコンディションでした。

どちらの機体で参戦するか、直前まで迷いに迷っていました。

結果をみるとどちらの機体も大差はありません。それより、機体に対する迷いが裏目に出たようです。出場前の機体調整も、時間に終われる中、どっちつかずとなっていました。

また、試合では何度もピッチングをさせてしまいました。試合の時は釣り気味になってしまうというのが、そのまま当てはまっていました。 機体云々よりも適切な操縦技術のほうが優先課題・・・なのでしょう。

決勝進出者の皆さん

BlackMagic:2機
DragonLady:4機
自作機:2機(淀川滑空班)

国産機で独占です。輸入機は日本の気候と日本人の体力に合わないのでしょう。

裏話)右から4機目は私のBlack Magic custom-hiです。撮影時にO氏の機体がなかったので代役で登場!

入賞のお三方

優勝:堀内さん(BlackMagic)
2位:大島さん(BlackMagic)
3位:岡本さん(DragonLady)

おめでとうございます。

■主翼の補修

今日は、ランチ高さ制限を設けての低空勝負3・2・1を行いました。

15-20m程度でダンゴ状態での飛行。衝突するとまずいな・・と思っていたら予想どおりの空中衝突。前縁にクラックが入りました。
※せめて、旋回方向を同じにすべきでした。

写真では一部のみに見えますが、巾4センチ程度にわたってクラックが入っています。

 

早速修理にかかります。

今回は、解説を意識して写真をコマメ撮影してみました。(カメラにサランラップを巻いて樹脂対策)

やや大きめにカットしたカーボンクロスをポリエチレン袋(ゴミ袋)の上に載せます。

カーボンクロスにスポンジでエポキシ樹脂を塗ります。

カーボンクロスをポリエチレン袋で挟んで、プリペイドカードで余分なエポキシ樹脂を絞り出すと共に、均一に伸ばします。

ポリエチレン袋ごとはさみでカットします。

こうすれば、カーボン繊維がほつれることなくきれいにカットできます。

※はさみについたエポキシ樹脂はあとで、アルコールできれいにふき取ります。

片面のみポリエチレン袋を剥がして貼り付け。

表面もポリエチレン袋を剥がします。

カーボンクロスの上から、クリアポケット(書類を入れる腰のあるのPP袋)を乗せます。

※クリアポケットには裏表があります。私の使っているダイソーの商品は裏を使用するとうまく離型します。(表は離型しません)

セロテープで押さえます。これで24h待ちます。

※スポンジで圧着すれば密着が完璧になりますが、今回はコアが凹んでおり、かえってデコボコになりますので今回は行いません。

きれいに仕上がりました。