■軽量直貼りDLG機 「Black Magic custom」 の飛行日記


 
製作後記

気合を入れて製作した甲斐あり、期待どおりの優れた機体(シャレ?)となりました。

<主翼>
DLG機の性能はその多くの部分が主翼形状(翼型と平面型)で決まると考えています。今回はH師匠より「秘伝の主翼コア」を
わけて頂いたことが一番大きな要因だと思います。
(この記事を見て、製作にチャレンジされる方に申し訳はありませんが、主翼情報については掲載を控えさせて頂きます)

<空気抵抗>
Black Magicでは、ポッド〜主翼前縁接合部の滑らかなライン、各ホーンの有害抵抗を減らす処理、リンケージの内装化など
有害抵抗を徹底的に排除する工夫がされています。特にランチ時に差が出ると思います。

<重量>
今回はバッテリー込みの全備重量230g。目標よりオーバーしましが、バラスト(約10g)とバッテリー(約10g)を除くと機体自体
は200g台で仕上がっています。軽く出来たにもかかわらず全備重量が増えたのが唯一残念です。
原因は主翼が120g にもなってしまった為で、主翼が重いと重心も後ろに移ってしまうことが分かりました(手遅れですが)
これにより約10gものバラストを積むハメになりました。 主翼は110g未満が必須(21dm2)だと 感じました。
次回は翼面荷重は10g/dm2未満を狙おうと思います。
 

第31回クラフトるうむカップ出場

機体が完成し、訪れた第31回クラフトるうむカップ。初めての大会出場です。

関東、静岡からも強豪が集う、BIGな大会となりました。

結果は?

あまりの緊張とランチの低さを見かねた淀川滑空班の面々。 結局、トップフライヤーによるガイドと代投という豪華サポートにより、12投中1000点(トップ点)を2回GET!初出場としては上出来です。

機体は・・・・上位を狙えるポテンシャルにあると感じました。

(腕さえあれば・・です)

決勝出場者(決勝進出者順位)

BlackMagic:1位、4位、8位
DL-A5-2:2位、3位
DL-A4:7位
DL-A4Light:5位

静岡大会に続き、BlackMagicとDragonLadyで独占です。

■ペグの改良(2008.12)

ランチの際、どうも人差し指が痛い。と思って話していたら、ペグの取り付け角度に問題がるのではないかとの指摘。

ペグの取り付け角度は主翼に対して直角と思い込んでいましたが、水平尾翼に対して垂直が正。

考えてみれば、ランチ中の機体姿勢や、指の長さを考えるとその方が理にかなっています。

師匠より、「その程度なら外さずに角度だけ変えたら?」のアドバイスのもとにいざ実行。

ちょうど”あさり”(刃が外に向かって曲がっている刃)がない特殊な鋸を持っていましたので、銅板を引いてペグに鋸目を入れます。心棒のカーボンロッドの部分だけを残して鋸目が入りました。この状態から、ドライヤーで熱してやると、グラグラになりました。

これで取り付け角を変更し、隙間にカーボンロービングを詰めて、瞬間で固めて作業完了。
■ペグ部分の座屈(2008.12)

ペグの取り付け角を変更して数日後、いざランチ姿勢に入ると、指に違和感!主翼がぐにゃっと変形した感じ。

写真は主翼下面。ペグ部分の座屈です。ペグのベースにめりこみ防止の為に0.5ミリのFRP板を挟んでいましたが、そのベース板に沿ってコアがつぶれてしまったようです。

ペグの取り付け角を変更する事で、応力集中は緩和された筈ですが、前からのダメージが蓄積していたのでしょう。

ペグのベース板部分の陥没に加え、翼端部分が層間剥離しています。いっその事、ということで一面にへらを入れてグリグリと。

思いつきですが、層間剥離した部分に自家製カーボンキュアシートを挿入することにしました。

これで表/裏/中間の3層構造になりますので強度が確保できるだろうという考えです。

ドライヤーで暖めたエポキシ樹脂を流し込みながら、キュアシートを挿入します。

途中の過程を省略してしまいましたが、座屈部分にカーボンクロスを乗せてエポキシで固めまて補修完了。

座屈して陥没した部分はあえて復元せず、陥没したままで固めました。

下側のペグにはめり込み防止のプレート。

今回は写真のような形に。これで力が分散するはず。

ハードランチに耐える為には、ペグ取り付け部のコアにはなんらかの補強が必要と感じました。

今回は余裕があったのでペグを蛍光イエローに塗装してみました。

アクセントになっていい感じ。

これでランチ高度アップ!違うかっ!

■ヒンジラインの補修(2008.12)

エルロンにフラッターが出始めました。良く観察すると翼端部ヒンジラインのコアと表層のアラミドが部分的に剥離してきています。

エポキシ接着剤を塗りこんで補修。2ミリのアクリル板と100均のミニクランプで圧締。これ、結構重宝します。

樹脂が染込んで固まりました。

これでフラッター止まるといいけど・・

→フラッターは納まりました。

■マイクロカーボンパイプの補修(2008.12)

エレベーター/ラダーのリンケージにはマイクロカーボンパイプ(外径1ミリ)を使用していたのですが、サーボ部分でマイクロカーボンパイプが割れていました。(写真下のリンケージ)

そこで、内径1ミリのPPパイプを上から被せてリカバリー・・(写真上のリンケージ)

結構うまく行きました。

■2009年飛ばし初めのアクシデント(2009.1)

2009年1月飛ばし初め・・・アクシデント連発となりました。

空中接触で直したばかりの左主翼先端に亀裂。この接触では、主翼の亀裂のみでした

空中接触で主翼に亀裂が入ったものの、大きな損傷はなかったので飛行を続けて数投目、ランチ直後にバキっと異音。ランチ後に接着していた主翼付け根で外れてしまいました。

主翼はかろうじて胴体とくっついていましたので、周りのアドバイスを受てなんとか機体をコントロールしながら軟着陸。

幸い主翼に致命的な損傷はなし。着陸のショックで主翼がきれいにパカッと外れました。

早速修理です・・

左主翼先端に亀裂部はコアが完全に欠損していましたので樹脂を充填することにしました。エポキシ樹脂にハサミで刻んだカーボン繊維を混ぜて、軽量化と強度確保。

飛行場のメンバーからは、重くなるのでマイクログラスでOKとのアドバイスを受けましたが、ペグのすぐ先なので強度に不安がある為、やはりカーボンクロスで補強することに。

カーボン繊維入りエポキシを充填したあと、エポキシを含浸させたカーボンクロスのせ、セロハンテープで固定。

セロハンテープは表も裏もエポキシ樹脂の離型性があります。今回のような補修に便利です。

セロハンテープのままでも良いのですが、念のためスポンジを介して目玉クリップとベニア板で養生。

その他、主翼の損傷部分を補修。

スポンジ、2ミリアクリル板、目玉クリップ、100均のクランプが活躍。

いよいよ最終工程。主翼をポッドに固定します。

工作部屋には暖房がないので台所で作業。硬化促進の為、ほっカイロで温めながら養生。家内からは、冷たい目線Σ( ̄ε ̄;|||・・・