■ Micro SAL機の製作 その3




■テスト飛行 その3

改良後のテスト飛行の結果。

ランチ高度対策


ランチ時にウイングオーバー (ロールで1回転)
するようになりました 。
2段上半角のせいだろう・・・とラダーを
ランチオフセットするなど試してみましたが直りません。

よくよく観察すると右にロール・・・
上半角のせいではありません。

2段上半角をつける際に翼端がねじれて
付いてしまった ようです。

修正しましょう。

サーボの取替え


ラダー・エレベーター共、正常に動くようになりました。
BLUE ARROWのDS03011 は
なかなかのものです。

舵の効き


2段上半角の効果てきめん。
思った方向にコントロールできるようになりました。

以前と比べると小さい旋回が
できるようになりました。
サーマルを追いかけることができるようになりました。

ポッド
貧弱なので壊れそうです。


今回は飛行場に集まった機体ウォッチングです。

↓↓↓M氏のフィルム貼機。とても美しい仕上がりです。
ウラジミール・モデル風のカーボンDボックス-バルサリブ組機です。
バルサ削り出し翼から反転型をとっての製作、リブにはカーボンリブキャップ
とても手の込んだ工作です。


↓↓↓OZ氏のフィルム貼機。バルサリブ組フルプランクにフィルム貼りで
とても丁寧に仕上げられています。
右側の機体は2段上半角仕様・・・こちらの方が良い飛びをしていました。
管理人の機体のようにランチ時にウイングオーバーすることもありませんでしたので
2段上半角そのものがランチで欠点になることはなさそうです。

※ハードランチャーのランチでは 実測40m超えもありました。

水平尾翼を垂直尾翼の後ろに配置することで水平尾翼容積を稼いでいます。

対照的な2枚の写真です。

ハイアスペクト翼機とワイド翼機。
印象を対比してみました。

ハイアスペクト翼機
(主翼面積3dm2前後)

ワイド翼機
(主翼面積6dm2前後)


ランチ高度高く、滑空比も良いので
遠くまで走らせることが出来ます。

また強風でも風に入っていきます。

このタイプは
旋回を行うと高度損失しますので
あまり回さずに良い空気を
サーチしながら飛ばします。


抵抗が大きくランチには不利なのですが、
重量を増す事でキャンセルできます。

旋回はとてもスムーズ。
翼面荷重がそこそこある割りに
小さなサーマルにのせてプカプカ
と飛ばせます。

で、どちらが良いか?・・・・・ には結論が出せません。

コンディションにも大きく左右されるでしょう。

で、管理人の機体は4.5dm2で中庸。良いとこどりを狙っているのですが
中途半端な側面もあります。

 

■ポッドの製作

ポッドは軽量化を狙ってバッテリー用シュリンクチューブで製作していましたがなかなかうまく成形できないので4ピースで構成していたこともあって2g位になっていました。また、シュリンクチューブはかなり貧弱ですので飛ばしているうちに凹んだり、ランチ時にハッチが外れたり・・・でしたのしっかりした樹脂ポッドをでロストコア方式で製作することにしました。対称につくる為に角を立てた状態で荒削りし、最後にエッジを丸めます。

35g/m^2 アラミドクロス+49g/m^2 ガラスクロスを積層。これ以上だと重くなります。

この写真は失敗作。表面を整える為にポリ袋をあててストレッチフィルムでグルグル巻きにしたのですが、たるみ部分がシワになって硬化し、失敗作となりました。

硬化後にサンディングした様子。コアを除去すると穴が明いてしまうでしょう。補修は可能ですが重くなるでしょう。

※ロストコア方式 樹脂ポッドの知識が無い方の為に
スタイロ(建築用のスタイロフォーム材)を削り出して原型を作り、アラミド(アラミドクロス)を2液性の積層用エポキシ樹脂で固めます。硬化後にスタイロコアをアセトンで溶かします。カーボンを使用しないのは2.4GHzの受信機アンテナを内装する為です。

気を取り直して作り直し。2次元曲面の部分にのみポリ袋をあてて、3次元曲面の部分はなにもせずに硬化させました。

完成したら、開口の大きさを決めてコアごと切り出します。

スタイロはアセトンを少々流し込むと解けてゲル状になります。これを掻き出した状態の写真。

残ったスタイロの溶けカスを指で摺りだします。

表層が薄いので指で摺り出す際にクシャっとシワなってしまいました。後から瞬間で固めると直ります。

重量は2.25g。上出来です。

この状態では開口部がグニャグニャですが、長辺部開口ハッチの受けを瞬間で接着したらかなりしっかりしました。(3枚下の写真参照)

あと、塗装しましたので最終的には2.5gは超えてしまったと思います。

ポッドの固定をどうするか悩んだのですが、カーボンパイプに4ミリバルサを接着し、これを背骨のようにポッドに瞬間で固定することにしました。

バルサを貼り付けるのはかさ上げの為。かさ上げすることでサーボホーンの干渉を避けることができます。

この状態で取り付けるので、ポッドには背割りを入れて、ポッドを開いて被せて中粘度瞬間で復元します。(下の写真参照)

ポッドは黒に近いダークグレーにしました(見た目カーボン風)

”背骨”の接着だけではグラグラですがバルサを詰めてサーボと接着することでしっかりとしたポッドとなりました。(黄色いホーンの反対側に詰まっているのがバルサです)

サーボコードは受信機に半田付けしているのがわかります。(この方法なら、外したあと、ピンに半田が残りませんので、またコネクタ方式で使えます)

開口ハッチの受けのディテール。

開口部の強度補強も兼ねています。

この角度から見ると”背骨”に接着し易いようにポッドの上面はフラットにしているのがわかります。

最終重量 バッテリー込みで38g。

翼面荷重は8.4gとなりました。


■ランチ時のロール対策


ランチ時にロールする癖が直りません。
主翼がねじれているせい・・・と思ってランチオフセットしても直りません。

症状はランチ直後に左にロールしてその後右ロール
ランチ時にどこかが風圧に負けてしまっているのでしょう。
主翼の剛性が足らないのか・・でもそんな柔ではないし・・と思っていたら

尾翼の剛性が足らず、ランチ時に水平尾翼捻れていたようです。

1ミリバルサ+片面フィルムの構造なので強度が非対象で、
弱い側はふにゃふにゃになっていました。 よく観察するとヒビが入っています。
これではまともに飛ぶはずありません。

尾翼を作り直すことにします。

 

1.5ミリバルサを使いたかったのですが、手元には1ミリバルサしかなかったのでやはり1ミリバルサで製作することに。

今回は両面にフイルムを貼ります。面積も小さいのでクラフトるうむのウェットフィルムを使用します。ついでに少しだけ面積を大きくしました。

剛性を確保する為にカーボンキュアシートを貼り付けました。

でも出っ張りになっていますので空気抵抗大きそうです。


続く・・