■ 太陽光発電の導入



 

2011年の東日本大震災、そして原発事故を受けてエネルギーについて
今まで以上に考えさせられることになりました。

管理人は元々、太陽光発電システムには興味があったのですが
費用の件もあってなかなか踏み切れずにいました。
しかし、2011年になって太陽光発電システムの価格が急激に下がってきたのと電力不足
なのをきっかけに購入することにしました。

太陽光発電システムの導入にあたり、いろいろと調査検討しました。
検討内容については太陽光発電のしくみにまとめましたので参照してください。

太陽光発電システムの設置は屋根上の作業なので慣れていないと危険なのと、
電気工事については免許が必要ですので DIYはできません。
今回は某リフォーム会社に注文しました。

このページでは太陽光発電システムの
設置工事について紹介したいと思います。

太陽光発電システムの概要を示すと下図のようになります


<出典: 太陽光発電協会 HP>

太陽光発電システムを設置する為には下表の職人さんが関わります。

部位
職人
資格
ソーラーパネル ソーラーパネル専門業者 ソーラーパネルメーカーの研修を受けて施工IDを取得することが必要
接続箱、パワコン、配線引込み、接続 電気屋さん 電気工事の資格が必要
売電電力メーター 電力会社 電力会社の指定工事会社

今回は屋根の再塗装も行うので塗装屋さんがまず最初に工事をします。

■屋根材のメンテナンス

我が家は1991年に建築したので築13年。屋根材は「カラーベスト・コロニアル」。これはクボタの商品名ですが、市場を寡占していたので商品名が一般名のように扱われています。正式にはスレート瓦と呼びますがこう呼ぶとかえって違和感があります。

屋根に上がって見ると退色が進んでいます。ソーラーパネルを取り付けると屋根材のメンテナンスができなくなります。どうしようか悩んだ末に再塗装することにしました。

ちなみにカラーベスト・コロニアルの耐久についてですが、年々改善がすすめられており、新しい商品ほど耐久性が高いといってよいでしょう。

1991当時のカラーベスト・コロニアルについても「水を通さない」というレベルでは再塗装をせずに放っておいても全く問題ありません。(雨漏りにつながることはありません。)

つまり美観だけの問題です。

ただ、厳密にいうと劣化により表面に出来てくる微細な孔に水分が入り、これが凍結と融解を繰り返す事で劣化が進行する可能性はありますので寒冷地では気をつけたほうが良いかもしれません。

また、屋根には鉄板が使われておりこれらは10年も経つとサビも浮いてきます。このままにしておくと雨漏りにつながる可能性がありますので少なくとも鉄板部分は定期的に再塗装の必要があります。

ということで、再塗装することにしました。

■屋根再塗装

屋根塗料のグレードには

一番耐久性が高い:フッ素塗料
中間の:アクリルシリコン塗料
安価な:アクリル塗料

の3グレードがありますが、上記の背景を勘案し、アクリルシリコン塗料を選択しました。

ピカピカの黒になりました。本当はツヤ消しにしたかったのですが、そうすると夏場に屋根が高温になりそうな気がして、ツヤありにしました。

これは気分的な問題で、工学的裏付けはありません。

■ソーラーパネルの施工

ソーラーパネルの施工は専門の業者にたのみました。

まず最初に墨だしをしてから支持金具をビス止めします。

支持金具のアップ。

ビスは屋根面の合板(野地板:のじいた)を貫通しますので、先コーキングを打ってからビス止め。さらにビス止めしたあとから水の浸入を防ぐようにコーキングを盛ります。

この部分がいちばん重要です。技術がない業者がやると雨漏りにつながりますので、念入りに業者に注意喚起すると良いでしょう。

次にラックの取り付け。

今回のシステムではアルミ製のラックが使われていました。

耐久性の面で鉄製より安心感があります。

ただ、支持金具が鉄製ですので先に支持金具が劣化してしましますね。

ところで、職人さんは材料をワゴンに載せてこられました。

24枚のソーラーパネルがうまく積み込んでありました。

太陽光パネルのシリアルNOが載ったラベル

上のラベルは”191.5W"
下のラベルは”193.9W"

ソーラーパネルのモジュールは生産時点でばらついてしまうので、厳密に言うと1枚1枚出力が違います。

いよいよソーラーパネルの取り付けです。

ハシゴを使って1枚15kg程度のソーラーパネルを屋根に上げます。職人さんも大変です。

接続しながら1枚づつセットしていきます。

設置完了。

手前に写っているのは足場の鋼管。

取り付け面をまたぐ場合、PF管(黒い樹脂のチューブ)を通して配線を送ります。

これは配線の劣化防止の為です。

隙間の見栄えを良くする為に、前カバーがついています。

屋外の配線

ソーラーパネルのケーブルはまとめて軒から1階までおろしてきます。

1階までおりてきたケーブルを接続箱を介して屋内に取り込みます。

接続箱には直流用のブレーカーが入っています。
我が家は4系統のソーラーパネルを接続しましたのでブレーカーも4個。

■屋内の配線

屋外から配線を取込んでパワコンまでもっていく為に、天井に穴を明けます。

もちろんこのままではダメなので天井点検口として復元します。

屋外から取込んだ配線はパワコンに接続します。パワコンは直流を交流100Vに変換します。

通常は分電盤よ横につけたりするのですが、場所がなかったので廊下に取り付け。

中途半端な高さについているのは放熱の為。天井から、壁からの空き寸法の確保が施工要領に指示されています。

左は既存の分電盤。その右にあるのはソーラー発電のブレーカー。パワコンで交流100Vになった電力がブレーカーを介して分電盤に供給されます。

一番右は発電量モニターの送信機。

■工期

 

太陽光発電システムの工期は下表のようになります。

部位
職人
資格
1)足場設置 1日

これらに予備日や土日を含むと、工期は2週間程度かかります。

※屋根塗装がなければ最短3〜4日で終わります。

2)屋根塗装 洗浄:1日
シーラー:1日
塗装:1日
養生:1日
3)太陽光発電システム設置 1日
4)足場撤去 1日

工事が終わっても、電力会社による連携立会いまでは発電することができません。

事前に申請(電気屋さんが)してあれば早いのですが 数日〜1週間待つことになります。